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交通と土地利用

遊歩道の利用を「近さ」と「使える延長」から測る

A Use-Based Measure of Accessibility to Linear Features to Predict Urban Trail Use

John R. Ottensmann / Greg Lindsey
Journal of Transport and Land Use

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インディアナポリスの住民調査では、遊歩道の区間長と距離、施設供給に対する利用の伸びを組み込んだ指標が、最寄り地点までの距離だけを使うモデルより利用状況によく適合した。

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この論文のポイント

  • インディアナポリスを含むマリオン郡の住民調査から、必要な変数がそろった4,129人の過去1カ月の遊歩道利用を分析した。
  • 区間長を道路網距離に応じて重み付けして足し、合計をα乗する利用ベースのアクセシビリティを用いた。
  • 提案指標のモデルは、最寄り地点までの距離を使うモデルより、利用の有無・回数の双方でAICが小さかった。

背景と課題

最寄りの遊歩道までの距離が同じでも、短い区間だけがある場合と、長い遊歩道網に行ける場合では、利用できる機会が異なる。アクセシビリティは、施設への行きやすさを、その量や魅力と移動の負担から表す指標である。従来の代表的な指標は、目的地ごとの機会を距離に応じて割り引き、足し合わせる。しかし遊歩道は一点にある施設ではなく、線状に続く。また、利用するかどうかを選べる施設では、供給が増えても利用が同じ割合で増えるとは限らない。本研究は、遊歩道の広がりと、供給に対する利用の伸び方を別々に扱う。

研究の方法

観測単位は2006年のインディアナポリスを含むマリオン郡の住民調査への回答者で、必要な変数がそろった4,129人を分析する。調査は対象の遊歩道6本それぞれについて過去1カ月の利用を尋ねており、そのいずれかを利用したかを第一の目的変数とした。第二の目的変数は申告された利用回数である。ただし回数の質問は対象6本に限定されておらず、分析では対象遊歩道の利用者の回答だけを回数に算入し、非利用者は0回とした。回答者が挙げた自宅近くの交差点を居住地点の近似位置とし、道路網上の最短経路で各遊歩道区間までの距離を求める。区間は主に赤外線計測地点に対応して分け、その計測地点を距離計算の代表点とする。説明変数には、性別、ヒスパニックかどうか、65歳未満か、大学卒か、世帯所得が世帯人数を反映した貧困基準の300%を超えるかも含める。

指標の計算では、回答者から区間までの距離に応じて、その区間の寄与を指数関数で小さくする。距離減衰係数γが大きいほど遠い区間の寄与は急速に減る。この重みに区間長と区間の魅力を掛け、全区間について足すのが、線状の遊歩道網へのアクセシビリティである。今回の実証では区間の魅力を等しいと仮定し、長さの違いを反映させた。さらに合計値をα乗する。αは論文の利用モデルで、アクセシビリティの増加に対する総利用の伸びを表す係数であり、0なら総利用は増えず、1なら比例して増える設定である。利用の有無にはロジスティック回帰を、回数にはポアソン回帰で過分散、つまり想定より大きなばらつきが見られたため負の二項回帰を用いる。γの候補で指標を作り、各回帰の対数尤度が最も高い値を選んでから、αの候補を試す。この選び直しを交互に繰り返し、適合が改善しなくなった値を採用する。集団ごとの抽出確率の違いはその逆数による重み付けで扱い、係数の不確実性には頑健標準誤差を報告する。得られるのは各回答者の指標と利用に関するモデルであり、論文はこれを遊歩道網の案を比べる際にも使えると提案する。

この研究の新しさ

従来の地点ごとの機会を足す指標を、区間長を持つ遊歩道全体の集計へ拡張し、距離の効き方を表すγと、アクセシビリティに対する利用の伸びを表すαを分けた点が新しい。定式化は区間ごとに異なる魅力も扱えるが、今回の実証でその違いを推定したわけではない。なお、αはモデル内の係数であり、遊歩道を新設した場合の利用増を実験で確かめた値ではない。

従来研究との違い

論文は、回答者の属性のみを使うモデル、最寄りの計測地点までの距離を加えるモデル、区間長を集計するがαを1に固定するモデル、αも調整する提案モデルを比較した。別途、各遊歩道の最寄りの点を使うアクセシビリティも試した。最寄りまでの距離だけでは遊歩道網全体の延長を捉えにくく、αを1に固定すると供給に対する利用の伸び方を調整できない。これらは同じ調査データに対するモデルの適合比較である。

結果と評価

赤池情報量規準(AIC)は、モデルの適合と複雑さを併せて比べる指標で、小さいほどこの比較ではよい。利用の有無について、最寄り地点までの距離を使うモデルのAICは3686.54、提案モデルは3638.49だった。回数についても、それぞれ8138.66と8096.23で、提案モデルが比較したモデル中で最も小さい。点を使うアクセシビリティより、線状に集計した指標のほうが両分析で適合がよかった。提案モデルの推定値は、有無でγが0.63、αが0.47、回数でγが0.62、αが0.54と近い。一方、有無のモデルの疑似決定係数は0.1417で、利用の違いの多くはなお説明されない。ここで示されたのは対象地域の観測データへの適合であり、整備による因果的な利用増ではない。

限界・注意点

著者が示す制約として、市域外に続く遊歩道を計算に含めておらず、市北部のアクセシビリティを過小評価しうる。居住地点は回答された交差点による近似で、区間ごとの魅力も同一とした。調査では利用がレクリエーションか移動かを区別できず、移動先も分からない。回数には対象外の遊歩道での利用が混じりうる。さらに、欠測を除いた回答者の利用の有無・回数を扱った分析であり、個別区間の交通量や新設後の効果へ結果をそのまま広げることはできない。

現場への応用案

編集上の応用案として、遊歩道の整備案を紹介する際に「最寄り地点までの距離」と「距離を考慮して利用できる区間の延長」を並べて示したい。同じ近さでも、案によって遊歩道網全体へのアクセスがどう違うかを伝えられる。地域や人口集団ごとに指標を比べる構成も、アクセスの分布を考える入口になる。

現場で確かめるには

編集上の導入時の検証案として、対象地域の道路網、遊歩道の区間長、居住地点、利用調査をそろえ、地点の位置精度と実際に使える入口をまず確認する。そのうえで、距離だけのモデルと提案指標を同じ条件で比べ、別時期や別地区でも予測を確かめたい。延伸案への利用には、開通前後の観測との照合が必要である。これらの追加検証を本論文が実施したわけではない。

解説は原文の要旨・本文の確認範囲に基づきます。AIで作成し、同じモデルで原文との照合を行っています。全記事の人手による校閲は完了していません。「現場への応用案」「現場で確かめるには」は編集上の検討案です。

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